d. 32 435MHz/1200MHz うちわアンテナの考察          工事中                                                 2019/08/03

 

友人から左写真のようなアンテナの考察を依頼されました。左図は全て(左クリックで拡大)します。

面白そうなのでやってみました。

433.0MHzでSWR1.3,1295MHzでSWR1.05とのことで指向性もあるとのことでした。

各部の寸法は左図の通りです。

上記の寸法をMMANAに入力すると左図のようになります。

430MHz帯のラジエーターと1200MHz帯のラジエーターは表裏が重なっています。

電気的には1200MHz帯のラジエーターは430MHzが3倍周波数で動作してしまい,無くても良いと思われます。

給電は430MHz帯ラジエーターだけです。

上記のように、435MHzではSWR1.41(上記の制作値1.3とほぼ一致)、jXは-15.396Ωとなり,かなり高い周波数(440MHz以上?)に共振しています。

また抵抗成分も61.381Ωと高くなっています。

そこで,ラジエーターの72mmを長くして76mmでシミュレーションしたのが下記です。

これでjX=-2.234Ωとなりました。ほぼ共振状態です。

しかし,抵抗成分は61.602Ωと高くてSWRは1.24です。

次にディレクターD1の中心に0.1μHのインダクタンスを入れてシミュレーションしたのが,左表です。これでSWR1.06となりました。

ゲインも少しアップしました。 地上高1.2mでGa:9.28dBi

 

最終的な寸法は左図です。

なお,1200MHz帯については,この寸法では1400MHz付近で共振しています。しかし実際は1295MHzで共振しているようなので,これは「うちわ」の紙,芯のプラスチックの誘電率が寄与しているの思われます。MMANAではシミュレーションできませんでした。lo?

 

0.1μHのコイル計算は左図です。

線径1mm、コイル中心径5mm、巻数5.5回をディレクターD1の中心を5mmほど切断して半田付けしてください。

 

                          

                              つづく