お受験/奮戦記                                       2009/2/1   JA1CPA 

 

シニア(67歳)が 第1級アマチュア無線技士の試験に挑戦した記録です。・・・ 
これから挑戦しょうとしているシニアの方の参考になればと思い恥(汗)を書(掻)きました。                                

万年2アマからの脱出    
ロケット にしますか ヘリ にしますか それとも?

 

        内容については、試験制度、問題等は変更になっている場合があります。                                 
                                                    
まえがき
2アマ(第2級アマチュア無線技士)を受験したのは、1958年10月でした。当時は 1アマと2アマしか無くて、2アマはCWは有りませんでした。
従って、今の4級レベルだったと思います。
翌年の1959年4月から電話級(今の4級)が誕生し、2アマにCWが加わることが決まっていました。
1958年10月で2アマを取って、次の年にCW (欧文45文字/分の送受信) だけ受けて新2アマ (現在の2アマと同じ)資格をもらいました。

 

あれから、うん十年、2アマのままでした。
若い時はあまり考えなかったのですが、生涯の趣味としてアマチュア無線を選んだのだから、「趣味はアマチュア無線」と云う以上は、何としても最高クラスの 第1級アマチュア無線技士をと云う気持ちがだんだん強くなってきました。

そこで、何とかシニア(せにぁ~) !!! と思ったしだいです。(仕事も卒業したので、アマチュア無線しか無い) 

 

★受験ポイントを最初に。(結起承)

1. どうしても1級を取りたいという気持ちが必要。

  これが無い人は受けないでください。

2. 親しい無線の友人に「1級を受けるぞ~」と宣言する。

  外圧を利用する。親しい順に云う。

3. 試験日の1週間前から時間が有る限り、試験場でも試験が終わるまで、

  問題集の問題と答えを集中して徹底して読み込む。(過去問題 約 800 問有ります)

  全ては、これに尽きる。約1ヵ月前に1回ザーっと読んでおく。

4. 2桁の算数計算を筆算でやっておく。(問題集で、特に2桁の割算)

  計算尺を持ち込んでも良い。(計算尺って何ですかと聞こえそうです)
  2011/4月から計算尺の持ち込みは禁止になるようです。

5. 無線工学の最初の1~3問は 物理問題が多いので後回しにしても良い。

  1 問目で、ドキッとしないで、後回しにする。     

  

★お受験の始まり(時系列的な体験記です)

・今更お受験とは、との思いも有ったのですが、開局から50年を前(あと3年)にして生涯の趣味として、やはり一級はどうしても取っておく必要が     

 有るとの思いから、ほぼ退職(67才)したのを機会に挑戦する事にしました。

・2006年4月に受験すべく、1アマの申し込みをしました。

・しかし、全く勉強に手が着かず、1アマ問題集や解説・無線工学等を買ったのですが、チラチラ見る程度で試験日が来てしまいました。

・初めての晴海の日本無線協会の試験会場に違和感を感じながら、午前の法規を受けましたが、半分ぐらいしか自信が有りませんでした。

・午後の工学は1問目が物理の問題で、何も解らず、どきっとしたまま過ぎてしまいました。それでも70%近くは出来たかなと思い、会場を後に

 しました。

・帰るときに、茨城から来たと言う人と話が出来ました。これで3回目だそうで、「1回で合格しなければと思わない方が良いですよ」とアドバイ

 スをもらい、「みんな3回、4回と受けているのです」と言ってました。少し気が楽になりました。

・合格率が30%ぐらいなので、3回受けて合格すれば良いかな(関連は有りませんが)と思いました。

・家に帰ってから、インターネットサイトに出ている、模範解答と照合しましたが、当然点数がたりません。

・4月末に3文字通知(不合格)を貰って、1回目のお受験は終わりました。(合格は2文字)

◎ここで試験の概要を書いておきます。

 試験は、午前9時30分から、法規、電気通信術、無線工学、の順に昼休みを挟んで行われます。

 合格点は、100点満点で70点以上です。

・法規は、25問中/18問以上正解が必要。(正確には4肢、5肢及び正誤式、補完式も有る。

 全てマーク式)(7問まで間違えても合格)

・電気通信術は1分間25文字の速度で2分間(50文字)の音響受信で90点以上。 無くなりました。

・無線工学は、30問中/21問以上正解が必要。(正確には4肢、5肢及び正誤式、補完式も有る。

  全てマーク式) (9問まで間違えても合格) 但し、科目合格は有りません。

・私の場合は、電気通信術は免除(2アマ)なので受けませんでした。

★次の挑戦

・いよいよ、次の8月の受験申し込みが迫ってきました。

・2006年6月に8月の受験申し込みをしました。(試験日は8月27日)
  常に最新の問題集でやる(買ったばかりの所が出た)

・なんとか、第1級ハム国家試験問題集を約5日間かけて一通り問題と答えを熟読しました。

・無線工学が463問、法規が290問有りました。

・インターネットに出ていた模擬試験問題集をやってみました。何とか合格ラインに達したようでした。

・しかし、2日もすると、どんどんと忘れて、1週間後にもう一度、模擬試験問題集をやったら4月の受験と同じレベルになってました。

・これなら、試験直前まで何もしない方が良いと決め込みました。(勉強しない理由)

・いよいよ8月に入りました。

・8月5日、6日に、クラブで参加したフィールドデーコンテストで徹夜しました。

・みんなに、1アマ受けるぞ~と宣言しました。

・8月20日のハムフェアーにはクラブメンバーと一緒に出かけて、わいわいやってました。

・ここでも、1アマ受けるぞ~と宣言しました。

・8月18日発売の1アマ試験問題集を買いました。(法規の試験で最新の変更箇所が出ました)

★やっと勉強を始める

・いよいよ1週間を切りました。(試験日は8月27日)

・21日から勉強するゾー。と思いましたが、中々手に着きません。

・みんなに宣言した事で外圧を感じるようになってました。

・そのためか、22日、23日の2日間は、法規の問題集290問を熟読しました。

・ここでの熟読とは、小説等の熟読と違って、1問づつ問題を読んで理解して答えを読む、又は理解出来なくても問題と答えを関連づけて覚えるや

 り方です。答えを書き込んで一緒に覚える

・そのために、1ページ読むのに時間が掛かかります。

・24日は仕事で会社です。折角読んだ法規を半分忘れてます。

・25日、26日の2日間で無線工学の問題集の前半(電気物理、電気回路、半導体及び真空管)を熟読できました。

  まだ半分 残ってますが、後半は実務的な送信機、受信機、電源、アンテナ、電波の伝わり、測定なので何とかなるか。で、読まずに27日に

 なってしまいました。

・いよいよ27日の受験日の朝です。

・朝5時に起きて6時の電車に乗り、試験場に到着するまでの2時間は、問題集の無線工学の後半を読みました。

・8時に晴海の日本無線協会に着きました。

・試験開始は9時30分ですが、もう会場は開いていてかなりの受験生が勉強しています。

・部屋は受験番号で決まっていますが、席は自由です。4月に座った所が空いていましたが、縁起が悪いので、2つ隣にしました。

 (2文字(合格)となり、HiHi)

・ここからは、今日の最初に行われる法規の問題集を1時間みっちり集中しました。

・試験が目前に迫っているので集中できました。私の生涯で一番集中してたかも?。

★試験開始

   実際の問題用紙、持ち帰り可能です。

・いよいよ、法規の試験が始まりました。問題は25問です。

・最初に問題用紙に記しを付けて、確認してからマークシートに記しを付けます。

・結構読んだ記憶が有る所が出ています。

・最新の変更箇所が出ました。(8月18日発売の1アマ試験問題集に出ていた)

・だいたい出来たと思いますが3~5問に不安が残りました。間違いは7問まで良いので何とかなりそうだと思っていました。

・もう一度マークシートを確認して、試験開始から約1時間30分で、30分を残して試験場を出ました。

  試験問題用紙は持ち帰り可能です。

 ★昼休み

・隣の建物に有るコンビニでおにぎりとお茶を買って来ました。

・さあ、次は無線工学だ、法規を確認している余裕は有りません。

・廊下の倚子に座って、無線工学の問題集に集中しました。漠然と見ているだけではダメです。

・途中でおにぎりを食べながら集中しました。

・どれくらい経過したか解りませんが、モールス信号が聞こえてきました。

・前の部屋で電気通信術の試験が始まったようです。

・大きな音が廊下まで聞こえます。25文字/分なので、これなら取れるなと思いながら問題集を読んでいました。

・午後の無線工学の試験の30分前になったので試験場に入って、さらに問題集に集中しました。

 ★午後の試験開始

・いよいよ、無線工学の試験が始まりました。問題は30問です。

・最初に問題用紙に記しを付けて、確認してからマークシートに記しを付けます。

・第一問目に見たこともない問題が出ました。頭に血が上ったのですが、敵の作戦には載らないよ、と言

  うわけで飛ばしました。3問目も「何だ、これは」と言う問題でした。

・結構読んだ記憶が有る所が出ています。

・先ほど、昼休みに読んだ問題がそっくり出ています。(HiHi)

・やっぱり、直前に集中した効果は抜群です。

・4級の講習会の模擬試験に出ている問題も出ていました。

・しかし、問題集に出ていない問題も出ています。こんなの絶対に無かった~。

・だいたい出来たと思いますが3~5問に不安が残りました。間違いは9問まで良いので何とかなりそう

 だと思っていました。

・もう一度マークシートを確認して、試験開始から約1時間半で、1時間を残して試験場を出ました。

・計算問題が8問、新規の問題が4問ぐらい有った様です。

・これで、全ての試験は終わりました。
★試験終了

 帰りの電車の中で計算問題を再度やってみました。残念ながら2問が計算間違いをしていました。算数計算を間違えたのです。2桁の割算を間違  

 えてました。(2桁の割算)

 ここのところ何年も計算は電卓やエクセルでやってるので、手で計算する事を忘れていたのです。

 ざんね~ん!!。

 試験が始まる前の説明では計算尺の持ち込みは可能と言ってましたので持って行けば良かったと思っています。

 今の人は、計算尺って何?と言うことですね。(電卓等は持ち込み不可)

 注)引越しの時に昔使っていた計算尺が出てきたので保管してました。

 当時3,000円(50年前?)のヘンミの計算尺で技術者のシンボル?だったと思います。

★結果のチェック

・家に帰って早速、Webサイトでチェックしました。(JM4SMR局のホームページ)

・法規が5問、間違えています。まだ2問有る。

・無線工学は7問、間違えています。まだ2問有る。(2問が計算違い)

・と言う状況でした。但しこの回答は正式なものでは有りません。日本無線協会の発表が待たれます。

・29日(月)に日本無線協会から正式に回答が発表されました。

・さらに無線工学で1問、間違えていました。(まだ1問有る)

・後は、マークシートの間違えが無い事を祈るだけです。

★結果発表                          

・結果の発表は試験から約2週間後と言ってました。

・Webサイトから、刻々と状況が入ってきます。(JM4SMR局のホームページ{お勉きょ掲示板})

・9月15日の夕方に結果通知書を発送する。との情報です。

・とすると、17日か18日着ですが、休日で郵便配達が有りません。19日まで待たされるのか、と悲観的な書き込みが増えてます。

・敬老の日までには来ないか、とがっかりしてました。

・15日の昼頃の書き込みで、15日の午前中に全て発送した。との情報です。

・とすると、16日(土)に来る可能性が出てきました。

・16日の10時の書き込みで、4エリアで合格通知が来た。との情報です。

・その後は、日本全国で、来た、来た、の書き込みで満載です。

・我が家は、まだ来ません。土曜日の郵便配達は何時も3時半ごろです。

・3時半ごろ、庭の草むしりのイデタチで玄関のポストの所に居ました。

・郵便屋さんが来ました。何通かの郵便物を手渡しでくれました。

・日本無線協会の、はがき大のものが有りました。

・震える手で、もどかしくシートを剥がしました。

・出た!!“合格”の文字が見えました。確かに・2・文・字・でした。3文字ではありません。

・さらに、剥がすと“合格”おめでとうございます。と書かれています。

・ふ~っ  

   今年(2009/1)孫が高校を受験しましたが、2日後に通知が来ました。
     せめて1週間後には通知を!!!。(同じマークシートなのに!!!)

・これで、「1アマお受験奮戦記」はおわりました。

・いゃ~、こんな刺激は体に良くないですね。特に年寄りには!!。

・飲んではいけないビールを2本も飲んでしまった。
  久し振りに美味しいビールです。うぃ~ 

★おわって(おっと、これからが始まりですね>> キロキロkw > kw )

・途中で書きませんでしたが、4月から現在まで、頭の良くなるサプリメントを飲んでます。

・聞いてくれれば、何を飲んでるか、そぉ~っと教えます。

・但し、これはシニア?にしか効きません?。

・物忘れが激しいからと思ってましたが、2~3日なら結構 覚えていました。

・全てを100点で合格する必要はありません。70点でも免許証は同じ物です。

★試験問題集の集計結果から(ちょっと古いですが)

・CQ出版の「第1級ハム、国家試験問題集」(平成18年4月まで収録)を別な角度で集計しました。

・無線工学の問題を各科目別に、計算問題の割合を集計しました。

・その結果、1空中線・・・5送信機までが、平均で1.76~1.35問、従って1~2問が出る。

・6測定・・・10半導体・・・までは、0~1問出ると言うことです。

・計算問題は合計では、10.2問と言うことで、30問中平均10問出る事になります。

・しかし、H18年4月、8月は共に8問でしたので、少なくなる傾向に有るのか、たまたまその様

  に続いたのかは不明です。 

昭和63年10月~平成18年4月の計算問題が出題される割合 

 もう一度

1.  どうしても1級を取りたいという気持ちが必要。

  これが無い人は受ける必要は無い。

2.  親しい無線友人に「1級を受けるぞ~」と宣言する。

  外圧を利用する。親しい順に云う。

3.  試験日の1週間前から時間が有る限り、試験場まで試験が終わるまで、問題集の問題と答えを集中して徹底して読み込む。

  全ては、これに尽きる。約1ヵ月前に1回ザーっと読んでおく。

4.  2桁の算数計算を筆算でやっておく。(問題集で、特に2桁の割算)計算尺を持ち込んでも良い。持ち込み禁止になりました。

5. 無線工学の1~3問目は、物理問題が多いので最後にしても良い。

 1問目で、ドキッとしないで、後回しにする。

少しでも ご参考になればとの思で書(汗、恥、を掻き)きました。
              合格をお祈りします。  
追記 (2009/3/6)

孫が3月5日に県立高校(普通科)を受験しました。

その試験問題と解答が6日の朝刊(栃木版、別刷)に出てました。
これって、「理科」の問題は 1アマの問題より難しいかも知れません。
問題の意味を理解し、オームの法則を理解していないと出来ないのではないかと思います。

皆さん がんばってください。

 

おわり